黙ってましたが、理由はシンプルでした
前回までの3回の連載で、 耕作放棄地の現実を書いてきた。
そして最後に「想いと順番があれば、小さな一歩は踏み出せる」と書いた。
が、このアグリサークルの更新は暫く止まっていた。
理由はシンプル。
その「小さな一歩」が、予想以上のスピードで動き出してしまったから。
すべては、あの清掃活動から始まった
2月の地域清掃で、見知らぬ若者たちと出会った。
聞けばこの地に移住してきて、自然栽培でお米を作るという。
「それは自分がやりたかったことじゃないの?」
農業DAOを目指してこの取り組みをスタートしたものの、どう動けばいいか分からず足踏みしていたところがあった。そんな時だったから、彼らの存在に突き動かされた気がした。
「うちにも放置してるみかん畑あるから、どうせなら使ってみる?」
最初は、軽い気持ちで声をかけただけだったが、その後まったく想像もしていない展開を迎えることになる。
そこは、もう畑ではなかった
のちに畑を見に行った。
そこはもう畑とは言い難い、ほとんど山と化していた…
少しだけみかんがなっていた。
藪をかき分け、なんとか足を踏み入れてみる。
数歩進んだだけで、服はひっつき虫だらけになった。
前が見えないほどの藪。刺さる枝。
正直、「あ、これは無理だろ…ホントにやるのか?」と自分でも思った。
こんな状態で「使ってみて」って、あまりにも無責任な気もした。



それでも、なぜか“いける”と思った
でも、不思議なことがあった。
荒れ果てた藪の奥で、まだ生きている多くのみかんの木を見た瞬間思った。
「ここ、戻せるな」
根拠のない確信が湧いてきた。
いつの間にか、彼らにここを預けるのではない、自分がこの場所を再生させていく。
そう思った瞬間、止まっていたなにかが猛烈なスピードで動き始めた。
厄介者が、宝物に変わった瞬間
ひっつき虫だらけになりながら、彼らと語り合った。
なぜ移住してきたのか。
何を成し遂げたいのか。
食の安全を守りたいという原点と、彼らの想いが重なった時だった。
そして、「このひっつき虫、マメ科じゃないか?」
マメ科?
ということは、根っこには窒素を溜める根粒菌がいるはず。
「もしかしてこの畑、実は最高の土なんじゃないか?」
有り難い存在なのかも?
とは言え厄介者には変わりはないが…
やるしかないと思った
迷いは消えた。
この畑を開墾し、再生させる。
もちろん、理想だけでは進まない。
彼らにも自分の活動がある。
気づけば、あの山を一人で切り拓く日々が始まっていた。
なにかに突き動かされているような、そんな気さえした。
気づけば、畑は動き出していた
あれから2カ月。
正直、自分でも驚いている。
あの“山”は、今、ちゃんと畑に戻っている。
そこには新たに植えたレモンが並び、先住のみかんたちも数年ぶりの剪定を終えて息を吹き返した。
定植から1週間、小さな新芽が芽吹いているのを見つけた。
「この地に馴染んでくれたんだな」
そう思うと、少しだけ熱くなった。


もう一度、この場所から始める
正直、この先どうなるかは分からない。
でも、2027年末には完全無農薬の「リボーンレモン」を届けると決めた。
そんな未来を見据えている。
まだスタートしたばかりだが、この活動をいろんな人と大きくしていきたい。
この畑が、これからどう変わっていくのか。
次回は、なぜこの畑が放置されることになったのか。
その理由を書いてみようと思う。
次回予告:なぜ、みかん畑は”山”になったのか──地方農業の構造的な課題
三豊の畑から、リアルタイムで発信しています
この記事の続きや、再生畑の「今」はSNSで更新しています。 場所によって発信の角度を変えているので、お好みの場所で繋がってもらえたら嬉しいです。
- Threads(スレッズ) [放置畑再生🍋🍊農園|ズシ@三豊市] ぶっちゃけると、ここが一番本音です。 毎朝のレモン定点観測や、開墾の生々しい苦悩をリアルタイムで垂れ流しています。
- Instagram [放置畑再生🍋🍊農園|ズシ@三豊市] 三豊の空気が伝わる写真や、レモンが復活していく様子を画像や動画(リール)にまとめています。視覚的に楽しみたい方はこちらへ。
- Facebook [FACEBOOK] アグリサークルの更新情報や、活動報告などをまとめています。
- X(旧Twitter) [折れない農業🌾香川×Web3] 「9割の人が知らない」農業のリアルなど、日々感じた気づきを短く発信しています。
『いつか三豊のレモンを食べてみたい』と思ってくださる方は、ぜひフォローして応援してください!

コメント